2011年を振り返る。

今年もあと僅かになったので、今年を振り返ってみようと思います。世間的にも2011年はいろいろありましたが、ここでは超個人的なことに絞り込んで振り返ります。

人事異動

今年1月に人事異動があり、それまでの開発チームから外れて新たに品質管理チームを作りました。また、一応上場している会社ということで開発チームと品質管理チームが同じ部署にあるのは良くないという、よくわからない理由で社内システムとインフラを担当している部署に異動になりました。

結局、今年の12月にまた人事異動があり、品質管理チームの仕事は開発チームに吸収される形で僕も開発チームに戻ったので、結果だけ見ると今年1月の組織変更は失敗だったように思います。ただ、僕個人としては、この人事異動にはすごく意味がありました。

学習習慣を得られた

僕は今年の1月時点でインフラについては超がつく素人でした。それまでの不勉強もあって、異動先の部内で飛び交う専門用語はほとんど知らない言葉でした。新しく作られた品質管理チームも、僕を含め組織的に品質を管理した経験のある人はいませんでした。

これはヤバい。と思い、とにかくそれっぽい本をひたすら買って読みました。今年読んだ本は20冊と少しで決して自慢できる量ではないですが、社会人になってから去年までの7年間と比べても、今年1年間の方が本を読んだと思います。

そして、本を読むようになって考え方が劇的に変わりました。

ときどき、本で読める知識のほとんどはネットで全て無料で手に入るから本なんて買わない、という人がいます。あるいは、学習する意識があれば本なんて読まなくてもいくらでも学習できる、という人がいます。

というか去年までの僕のことなんですが、こんな頭の悪い考え方から脱却できたことが今年の一番の収穫ですね。

それなりの量を勉強しようと思ったら、ちゃんと編集されている本を買った方が自力でネットから情報を収集するよりずっとコストが低いのです。もちろんネットは、大抵の情報は手に入りますし、非常に便利なんですが、全くの初心者がネットのみで学習するのは非常に難しいです。本を読んで、ある程度キーワードを覚えて、それからネットを使った方が効率的です。

また、学習意欲があれば本以外からも学習できるのは真実ですが、学習意欲があれば上記の理由で本を読むんです。本を読まない理由は、お金が勿体ないとか、読む時間がないとか、本当のところはそういう理由です。本当に勉強したくてしたくて仕方ない人だったら、食費を削ってでも本を買いますし、睡眠時間を削ってでも本を読みます。趣味には同じような金と時間の使い方してるんですから。

新しいチームを作った

前出の通り、僕は去年まで開発チームにいました。そして品質管理チームは、社内システムとかインフラとかをやってる部署にできました。

そのせいか、開発チームは品質管理の仕事を自分たちの仕事ではないと思っていたし、品質管理チームのできた部署にいた人たちからは、開発の仕事を押し付けられたと思っていました。(もちろん全員じゃありませんが)

新しいチームで新しい仕事を、全員が納得していない状態で始めると、当然ですが対人関係で問題がいっぱい出ました。何人かは会社を去ることになりました。

そういうチームの中心にいた僕が言うのもどうかと思いますが、新しいことをやるときはトラブル覚悟でやるしかないです。今までその会社で誰もやったことのないことを、全員の納得を得て始めるなんてほぼ無理だし、出来たとしても時間がかかり過ぎる。そんなゆっくり世間は動いてくれてないので、多少無茶してでも進めるべきなんです。

今後、また新しいチーム・新しい仕事を始める機会があったとしたら、みんなを納得させることではなくて、結果を持ち帰ることを第一に考えていこうと思います。

マネージャーに昇進した

本当に運が良かったとしか言いようがないのですが、会社を去る人がいて、人事異動があって、たまたまマネージャーの席が空いて、たまたま新しいことにチャレンジするポジションにいて、たまたま結果が出ていて、上司の言葉を借りればたまたま風が吹いていて、マネージャーになってしまいました。

僕は特に偉ぶりたいわけではないですが、日本の文化的に肩書きというのは一定の力を持つので、今後何をするにしても、管理職という肩書きは非常に使えます。来年もどんどん新しい試みをやっていくつもりなので、このタイミングでの出世は大変ありがたいことでした。

テスト駆動開発との出会い

今年は世間的に勉強会がブームになりました。ちょうど僕の学習意欲が上がったタイミングでこういうことが起こって、本当に運が良いとしか言いようがないですが、さらに運が良いことに、テスト駆動開発に出会いました。今年7月にあったTDDBCのUSTを見て、衝撃を受けました。さらに衝撃的だったのは、Kent Beck がテスト駆動開発入門を書いたのが10年も前だということでした。

僕はソフトウェア開発の最先端から10年も遅れている、という危機感。それを遅れをどう埋めていくかが今後の課題です。

今年1年を振り返って

今年は非常に充実した年でした。何より運が良かったし、運を引き寄せるためにも勉強はし続ける必要があると気づいた1年でした。

最後に今年僕が読んだ本で特に印象的だったものを挙げてみます。

  1. プログラマが知るべき97のこと 去年の12月に発売されて話題になった本です。今後エンジニアとして働いていく上で、どう考えどう行動していくか、ひとつの参考になる本でした。
  2. レガシーコード改善ガイド (Object Oriented SELECTION) TDDBCで和田さんが紹介されていて買ってみました。これを読んで、設計が綺麗だったりコードが読みやすいとかそういうことの価値が、僕の中で暴落していきました。(もちろん大事は大事ですけど) テストのないコートはレガシーコードというのは、今後も大事にしていきたい考え方です。
  3. アジャイルサムライ-達人開発者への道- アジャイル開発導入を決意させた一冊です。これを読んで社内勉強会を開いて、アジャイル開発への流れを作りました。今では開発チームのほとんどの人が読んでます。
  4. 7つの言語 7つの世界 Ruby、Io、Prolog、Scala、Erlang、Clojure、Haskell という7つの言語が紹介された本。僕のプログラム言語に対する世界の狭さを痛感する1冊になりました。今後どういう方向に言語が進化していくにせよ、関数型言語を勉強しておいて損はないと思います。
  5. [24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 インフラを勉強していて一番役に立った本はこれです。結局、業務でインフラを触ることはありませんでしたが、Web開発を行っていく上でインフラの知識は必須ですし、これ1冊で非常に広範囲をカバーできるのでエンジニアは全員読むべきな本。
  6. 人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。 本を読むようになって一番辛かったのは、周りと考え方が合わなくなることでした。ときどき、自分の考え方がおかしいんじゃないかと思うこともあるほどです。 そんなときは本を読んで自分を安心させる作業に入るわけですが、この本にはすごく勇気づけられました。来年も今年と同じように本を読んでいこうと思います。

というわけで来年もよろしくお願い致します。良いお年を。